学校生活の様子・ブログ
研修から実践へ(国語)
1年生の国語の授業では古典教材である「竹取物語」を学習しています。
中学校の古典教材の大きなねらいは、古典の世界に親しむことです。古典のリズムに触れ、現代にも通ずる人間の気持ちなどを学習していきます。
今回は、かぐや姫が天に昇る前に帝に手紙を書いたところから、かぐや姫の心情の読み取りを行いました。実際にかぐや姫になりきって帝に手紙を書く言語活動を通して、かぐや姫の心情に迫りました。
手紙を書くにあたり、教科書の文章を読み、かぐや姫の行動から心情を読み取りました。また、便覧を参考にしたり、分からない語句や事柄をインターネットで調べたりして情報を集め、書く内容ごとに整理・分析を行いました。
かぐや姫の手紙には①兵士を派遣して守ろうとしてくださったにも関わらず昇天していくことの悲しみ ②宮中へのお召しを断った理由 ③無礼な者と思われてしまったことへの心残りなどについて綴られていたと教科書に書かれています。つまり、この内容を含んで手紙を書く必要があるわけです。
2年生が4月に実施する「とちぎっ子学力調査」の国語には、様々な情報を加味して文章を書く力が試される問題が近年出題されています。今回の言語活動は同様の活動になります。授業を通して、現代を生きる生徒にとって必要な力を身に付けられるよう、しっかりとアプローチしていくことが大切であると考えています。
また、実際に生徒が活動をし始めると、「帝への手紙だから、言葉遣いは丁寧にだよね。」「お礼や謝罪の気持ちが含まれる手紙だから、こっちの言葉の方が帝に伝わるんじゃないかな」など、相手意識を大事に書き出しました。
「中学校学習指導要領(国語)の1学年:書くこと」には、「読み手の立場に立って、表記や語句の用法、叙述の仕方などを確かめて、文章を整えること」が指導内容として記されています。まさに生徒は読み手の立場に立って考えて書き始めたのです。書くことの単元で身に付けた力を発揮していました。
そして、書いた手紙を互いに読み合い、推敲したり認め合ったりすることで、国語力だけでなく、自己有用感や自己肯定感も高まっていきます。友達が書いた手紙を読み、良いところや改善点をコメントし合い、そのコメントを参考に自分の文章を書き直して手紙が完成しました。生徒の振り返りには、「手紙を書くにあたって丁寧な言葉で書いたり、どのように書けば気持ちが伝わるのかなどを考えて書くことの大切さを学ぶことができました。」「友達のものを見て、自分とは意味が同じでも違う文で書いてあったので面白いと思った。」「友達の手紙の内容を見て、お手本にし、少し修正しました。友達と協力して書くことも大切だと思いました。」などがありました。国語科の見方・考え方についてや友達との協働的な学びの価値について考えを深めていました。また、「敬語をうまく使うことができなかったり、言葉選びができなかったりしたので、次は書き方を工夫していきたいです。」など、自分自身の新たな課題を見つけた生徒もいました。
「授業は学校の生命線」であり、「生徒たちの幸せはここにある」ことを大事に、これからも楽しく学べる授業を実践していきたいと思います。
犬中あいさつの日
毎月1日は犬中あいさつの日としています。昨年度、生徒会が「あいさつで、もっとみんなを元気にしたい!」という思いから始まりました。あいさつ運動を有志で行うことで、やらされているあいさつではなく、自分たちからするあいさつへと変えていきたいというねらいがありました。この1年で元気で明るいあいさつが増えています。
11月1日(水)、肌寒い朝でしたが、数多くの生徒があいさつ運動に参加していました。これからさらに寒くなっていきますが、皆さんの元気なあいさつで、温かい学校を作ってほしいと思います。
幸せな時間づくり
本校のビジョン「夢や希望を持てる教育活動を通して、生徒や保護者、地域の皆様、教職員の幸せな時間づくりを応援します。」を体現できるよう環境づくりを進めています 幸せな時間づくりたのためには、生徒同士の人間関係づくりが大切です。本校では、各教室・各階のフロア・トイレ・昇降口・職員室など、校舎の様々なところに「みぶっ子いじめゼロ作戦」を掲示しています。
1.相手の心や体につらい思いをさせる行いは、いじめになります。
2.誰とでも仲良く仲間はずれをつくらない。
3.人のいやがることは絶対にしない。
4.いじめにあったり、いじめを見かけたら、すぐに誰かに相談しよう。
大切なのは、生徒自身が「いじめをしない、させない、許さない」という意識をもち、生活していくことです。
6月1日には「犬中いじめゼロ集会」を行い、生徒会長から「いじめ防止対策推進法」の説明をしたり、生活委員長からいじめをしない・いじめを止める人のしるしであるイエローリボンについての説明をしたりし、イエローリボンを配付しました。そして「犬中いじめゼロ宣言」を全校生徒で行いました。
輝光祭では、演劇コースがいじめを題材に、演劇を行いました。誰もがいじめの当事者になりうること、誰もがいじめをさせない、いじめを許さないという意識をもつことの重要性を改めて考えさせられる、心に響く熱演でした。
いじめはいつどこで起こるか分かりません。だからこそ、教職員だけでなく、生徒自身も一緒になっていじめについて考え、いじめをしない・させない・許さないを体現していくことが大切になると考えています。
みんなが安心して登校できる、みんなが安全に過ごせる学校に。チーム南犬飼で幸せな時間づくりを進めて参ります。
教養委員会「クリスマスリースづくり」
10月28日(土)PTA教養委員会主催で、講師の方をお招きしてクリスマスリースづくりが開催されました。生徒や小学生も参加して、素敵なリースをいろいろなお話をしながら作っていました。教室はユーカリの香りでいっぱいになり、幸せな時間が紡がれていました。
出来上がったリースを手に記念写真!!
「コロナからようやく明けて、このようなワークショップに参加できて、楽しい時間が過ごせました。」
「同じ素材なのに、みんな違う仕上がりになって、面白かったです。出来たリースもみなさん素敵でした。」
「素敵な、リースが出来上がり満足して帰宅できました。家族にも褒められ、自宅に飾ってあります。癒される香もするのでリラックスできています。」
と、参加された方々からコメントいただきました。学校からコミュニティーが広がっていくことで、保護者の方、地域の方の幸せな時間につながればと思います。
研修から実践へ(美術)
今週、美術科の授業研究が行われました。本校の規模では、実技教科の教員は各教科1名ずつしか配属されません。複数の専門教科教員がいるということは多角的な視点で授業を検討できるので、幸せなことだとあらためて感じました。
作品を通して、ピカソが何を伝えたかったのか?横8mにもおよぶ作品「ゲルニカ」を大きなスクリーンに映し出し、圧倒されるサイズ感で子どもたちの目の前に現しました。子どもたちは口々に「変!」「顔しかない」「形がおかしい」「怖い」と初見の感想をチャットで言い合います。
作品の中に何が描かれているのか?「女性?」「赤ちゃん?」「太陽?」「馬?」「牛?」それらは何を表現しているのか?なぜ涙が描かれていないのか?との問いかけに、本題に迫っていきます。
子どもたちは自分の言葉で、感じたこと・考えたことを表現していました。文学作品でも芸術作品でも、作者には伝えたい想いがあります。そこに寄り添えるようになるからこそ、さらに自分自身の感性が磨かれ、人生が豊かになるのでしょう。
子どもたちの手元でもよく見えるように、作品をタブレットで共有するようにしました。紙ではできないピンチアウト(画面の拡大)をすることで、詳細部分にまで注目することが可能になりました。
ピカソと言えば、キュビズム的表現が有名ですが、写実的に描くスキルがあるのにあえてキュビズムで描いているのはなぜなのでしょうか?美術館へ足を運んで鑑賞するときに、そこまで考えたことがありますか?鑑賞の視点を与えてくれる授業に、ARTの面白さを感じました。
子どもたちの感じたこと・考えたことを共有できるようにチャットを使ってみました。友達の意見を見ながら「うんうん」とうなずき、自分の意見を書き加えること数分・・・。「芸術作品」は鑑賞するだけでなく、観る人に考えさせることもできる。と、その面白さに気付く記述が見られました。そんな視点をもって、美術館に足を運びたいですね。