2023年3月の記事一覧
今年度最後のLong昼休みが行われました!
コロナ感染症は、人と人との距離を遠ざけました。人と人とが出会うとどこかで傷つくこともあります。しかし、人と出会うことに人の幸せはあるのだと思います。
「絆」という言葉は、ひらがなで書くと、最初の2文字は「きず」です。絆は傷を含みます。人と人が関係を結ぼうとすると、どこかで傷つくこともあります。しかし、それを恐れていると社会が成り立たなくなってしまいます。社会は健全に傷つくための仕組みなのだと思います。学校で学ぶということは、人と人とが関わり合う大切な時間を過ごすことです。
今年度、生徒会は「心 ~想いをカタチに~」というスローガンを掲げました。そして、新たに「Long昼休み」「犬中あいさつの日」という学校づくりの企画をスタートさせました。
他学年の生徒と交流すること。特に、1年生が安心して生活できるようにすること。友達の小さな声を大事にし、心の声に気付いて、全員が楽しく過ごすために仲間に声を掛けられる南犬飼中の生徒になろうというねらいを設定し、初めてのLong昼休みが始まりました。生徒自らが、深く考え、学校経営に参画しようとしていることに感動しました。
3月22日(水)、今年度最後の「Long昼休み」が実施されました。
「学級で最後の仲を深めよう!学級レクリエーション」で所狭しと盛り上がっていました。
北海道のお土産として有名な「マルセイバターサンド」を生み出した六花亭製菓という会社があります。この会社の従業員は、ノルマが課せられていないのに毎年のように新商品を次々と生み出しています。
その理由は何でしょうか。
この会社は、お客様に「幸せな時間」を提供することを企業理念としています。旅の思い出とともに自分たちの作ったお菓子を食べていただきたい。お客様の喜んでいる表情こそ「幸せな時間」であり、おいしいお菓子をもっとたくさん作って、お客様の幸せな時間をもっともっと増やしたいと社員全員が願っています。
私たちは、子供たちの夢を大事にしたい。そして、その夢を大きく育ててあげたいと考え、教育活動を進めています。
これからの時代の幸せ、それは「時間」だと思います。それぞれの時間をどういう想いで過ごしたかどうかで人生が決まります。
子供たちも教職員も、「幸せな時間」を共有できた「Long昼休み」だったと思います。
夢ある教育には潤いがある。
目標のある教育には力がある。
継続のある教育には伸びがある。
信頼のある教育には心がある。
暑さ寒さも彼岸まで!
連日暖かな日が続いています。
近年、「入学式の頃が校庭の桜の見頃」という図式が崩れ、3月中に満開を迎えています。本校の北門付近の桜は、もうじき満開となります。正門付近の桜は、今か今かと開花を待っています。
中庭のスイセンや芝桜も色鮮やかに咲き誇っています。
「本気で言いたいことがある」(さだまさし著 新潮新書)の中に、桜について以下のように書かれている一節があります。
昔、うまいと思ったCMコピーに「桜の開花がニュースになる国って、すてきじゃないですか」というのがあった。この発想とか感受性はすばらしい。でもこれは、本来日本人の持っている感性ですよね。
「桜前線」という言葉は、最近生まれた言葉でしょうが、これはぼくの好きな言葉の1つ。この「桜前線」、日本列島を南から北に移動していくわけでですが、その速度は1日ほぼ20㎞。20㎞ってどれくらいなんだろうって計算してみたら、1秒間に約23㎝ちょっと。23㎝ちょっとというのは大体女の人の靴の大きさ。つまり、春というのは、女の人の足の大きさほどの速さで、しゃなりしゃなりと近づいてくるもの。どうしてこういうものを学校で教えないのかな。もっとも、教えるにしてもちゃんと段取りを踏まないと意味がない。
いきなり「桜前線は女の人の足の大きさなんだよ」じゃなくて、「桜前線は1日約20㎞進みます。」というところからはじめて、ちゃんと計算させる。1秒間にどのくらい進むのかな、と。すると、23㎝ちょっとくらいとわかるわけ。そこでまた、「身の回りにある、23㎝のものをさがしてみよう。」となって、誰かが「お母さんの足の大きさ」と言うのを待つ。
子どもたちはきっと忘れないし、うんと楽しく勉強できると思う。
桜前線に興味を持ったら、次は「桜満開の法則」を教える。桜が満開になるのは、開花日から毎日の最高気温を足していって、それが125℃になるころ。そこで、毎日の最高気温はどれくらいか調べ、これからの気温を予測して、いつ満開になるかを計算して予測する。それだけでも十分楽しい。
そして、満開というのは八分咲きのこと、とも教える。九分を超えると散り始める花も出てくるから、一番きれいなのは八分くらいなんだよ、と。
桜1つとっても、まだまだ興味は尽きない。満開の後に、花は散る。それに関しても、咲く桜と同じくらいのドラマがある。
桜の花びらが落下する速度というのは、無風状態でおよそ秒速50㎝。ボタン雪が無風状態ではらりと落ちてくるのとほぼ同じ速度。そこで、「もしや」と思ってぼくも調べてみた。
蛍はどうなんだろう?蛍は、追い風だと1秒間に1mくらい進む。向かい風だと30㎝くらいになる。ということは、平均を取れば50㎝から70㎝くらいになる。これって偶然にしてはできすぎ。桜の花びら、ボタン雪、蛍、これらの速度は大まかに言うならば、ほぼ同じ。この秒速50㎝というのは、日本人に刻まれた、心地よいリズムなんじゃないでしょうか。
こんな風に四季を眺めてみれば、1年なんて「何ごともなく」過ぎる、などということはない。
お花見の席だって、立派な学習の場になる。川の水辺に花弁が浮いて、絨毯みたいになって流れていく様子を「花筏(いかだ)」という言い方がある。お花見の席で、たまたま後ろに居たお年寄りからそんな言葉を教わるような場面があったら、それこそ確かな教育じゃないですか。
「花筏って言うんですか。そんな言葉ぜんぜん知らなかった。」なんて言いながら若い衆とお年寄りが「まま、一献」などと一緒に酒を飲んでいる。なんていい光景なんだろうと思う。
こういう社会の「学び舎」が人生の奥行きを広げると思う。
明後日、3月24日(金)は修了式です。それぞれの学年で、大きな成長を果たしました。春は、その成果をじっくりと確認できる季節でもあります。
令和5年度 学校行事予定表
令和5年度の学校行事予定一覧を、「ホームページ ー お知らせ」欄に掲載しましたのでご活用ください。
なお、安心・安全メールにて、同じ資料を送付いたします。
ロータリー文庫に新しい本が届きました!
壬生ロータリーの皆様は、毎年、図書購入のための費用を目録として贈呈してくださっています。
おかげさまで、タイムリーな話題の本、本県に縁の深い方に関する本などを選書し、購入することができています。
過日注文した本が届き、「ロータリー文庫」に展示しました。
朝の読書の時間や貸し出し用として手に取っていただくことを期待しています。
ロータリークラブの皆様、子供たちのためにありがとうございます。
「リレーで伝える本校の強み」⑩
3月17日(金)、「リレーで伝える本校の強み!」第10弾(最終回)は、第1学年主任のE.N先生に思いを語ってもらいました。
私が一番強く思う「南犬飼中学校の強み」は、「素直さ」だと思います。授業や部活動に一生懸命に取り組む姿、頼まれたことを快く引き受ける姿、係活動や委員会活動、清掃活動に真摯に取り組む姿など、日常生活のさまざまな場面で、「素直に」取り組む姿があります。
学んでいく中で「素直さ」は上達のカギであり、成長する上で最も大切な要素です。素直な心はみなさんを強く正しく聡明にします。
そして、みなさんの「素直さ」は、フレンドリーで、個性を受け止め合える人柄にもつながっていると思います。昨年も今年も1年生の社会科の授業を担当していましたが、授業だけでなく、廊下で会ったときの明るいあいさつなど、とても素敵だなと感じています。
素直に人の話に耳を傾けることができる。素直に感謝することができる。そんな魅力あふれるみなさんのこれからには、たくさんの「応援」がついてくることでしょう。
人は1人では生きていくことはできません。たくさんの人に支えられていることに感謝し、「素直な心」を大切にして、仲間との絆を深めていってください。
生徒会担当の教員が、1年生の様子を以下のように報告してくれました。
「生徒会選挙の準備を着々と行っています。1年生の選挙管理委員の数名の生徒が、役割等がなく、招集をかけていなくても「何か選挙管理委員としてできることはありますか?」といつも聞いてお手伝いをしてもらっています。1年生のうちから与えられたもの以上のことをやろうとするその主体性にとても驚き、感心しました。学校行事というものは、当日はあっという間に過ぎてしまいますが、その過程にそういった生徒がいて、支えているということを改めて実感しました。」
自分に限界をつくらない1年生の強みに改めて感心しました。素敵な先輩になってほしいと思います。
本校には、たくさんの強みを持った生徒がいます。だから、素敵なのです。
そして、皆さんの強みをこうして見ている先生方の確かな目と温かな心も紛れもない強みです。
皆さんのネクストステージでの活躍を期待しています。