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1年生【算数】10より大きくなる足し算

 10月25日(金)1年生の教室では算数の研究授業が行われていました。「アサガオの種が昨日は7個、今日は9個とれました。合わせて何個かな?」この問いに、ブロックで考える?図で考える?サクランボ算で考える?言葉で考える?と自分が何で考えるかを選択してからスタート!!

 子供たちは思い思いに活動を始めました。

とりあえずブロックを7個・9個と机に出して準備・・・そのうち9個の方を裏返してみて・・・

◯を7個・9個書いてみて・・・どこに動かそうかな・・・

昨日の授業で習ったようにサクランボにしてみよう・・・

「9から3をとって7に足せば10になるから・・・」と友達が分かるようにブロックを動かして説明していました。「9に1を足せば10になる」と7+9を9+7に捉え直して、前時の考えに帰着させて解いていた子もいました。小さな体で精一杯考えている表情や、分かってほしいと一生懸命説明する姿がとっても頼もしくなりました。

 今年度の学校課題は「児童の表現力を育む授業展開の工夫」です。全国学力学習状況調査でも、説明する力を問われています。自分が考えていることをどんな方法で表現するか?より伝わりやすい表現は?より理論的なスマートな表現は?と学年が上がるごとにレベルアップしていきます

 汐見稔幸著の「学校とは何か~子どもの学びにとって一番大切なこと~」の中にこんなことが書かれていました。「話し合い」を超えて「応え合い」を大切にしてほしいと願っています。「応える」は英語で「response」です。反応するということ。responsibilityは責任という意味ですが、子供たちには自分と意見の異なる相手に対しても、責任をもって反応し行動してほしいと願っています。同じクラスの仲間だけでなく、世界のどんな人に対しても応え合ってほしい。ただし、反応しないことも応えです。「分からない」「教えて」と言いやすい環境の中で、教える側もどうすれば相手に分かりやすく伝わるのかを試行錯誤しながら、子供たち自身で考える過程を大切にしている。自分とは違う相手を尊重しながら「応え合う」ことで いろいろな教科を通して支え、支えられながらお互いが変化し、成長する姿が授業を重ねるごとに見えてくる。と。

 グループでの活動では、「ちょっと分からないんだけど」「うんうん」「そっかぁ」とresponseしている子供たち、これが次の言葉につながっていくのですね。だから先生が「9に1足した方がいいの?」の問いに「そっちの方が簡単だし、しかも速い!!」と気づきを共有することができました。低学年のうちは具体物を使って操作することも重視していますが、授業終末の確かめ問題ではサクランボ算で説明する子がぐっと増えてきました。この1時間だけでも成長が見られる1年生、今後が楽しみになりました。